アルミ鍋って軽くて、お野菜なんかをさっと茹でるのに重宝しますよね。
アルミ鍋は熱伝導率がとても良いため、保湿性も高いのだそう。
深いものだと寸胴鍋、浅いものだと雪平鍋なんかが有名ですね。
様々な種類があり、とても便利な鍋なんです!
しかし、お手入れ方法を間違うと変色や腐食を招いてとんでもないことになりますよ。
アルミニウムは酸性・アルカリ性に弱い!
アルミ鍋はアルカリ性に弱いという情報もあれば、酸性にもアルカリ性にも弱いという情報もあります。どうやら強い酸とアルカリ性に弱いという情報が有力なよう。
ですからお手入れには中性洗剤を使う方法が一番良さそうですが…
アルミニウムは特にアルカリに弱いので、アルカリ性のものを入れたまま加熱したり、長時間アルカリ性のものを入れて置いておいたりすると、黒っぽく変色したり、白い粉のようなものが出てくることがあります。
白い粉のようなものはアルミがアルカリと反応してできた水酸化アルミニウムなんだそうです。そして黒っぽく変色しているのは、水酸化アルミニウムが水の中の鉄イオンや銅イオンとさらに反応して鍋の表面につくからなんですね!
とはいえ、水道水に含まれているミネラル成分に反応して鍋が黒くなったということもあるので、アルミ鍋って軽くて重宝するけれども傷みやすい鍋でもあるのかな?
アルミを保護して腐食から守る酸化被膜とアルマイト加工
アルミが大気に触れると酸化被膜という膜ができて、これがアルミを保護してくれるのですが、強度がありません。
そこで人工的に強度の強い「アルマイト加工」というものが出来ました。
ですから、アルミ鍋を長持ちさせるためには、この酸化被膜やアルマイト加工にダメージを与えないよう扱うことが大切なのですね。
酸化被膜・アルマイト加工を傷つけないお手入れ方法
すぐに黒ずんでしまったり、扱い方を間違えると傷んでしまうアルミ鍋。
酸化被膜やアルマイト加工がはがれないようにお手入れしましょう。
酸性・アルカリ性の食品に長時間調理しない
酸性のレモンや酢、アルカリ性のこんにゃくや重曹などを長時間煮込むなどの料理はアルミ鍋の酸化被膜を傷つけてしまいます。
表面の酸化被膜が溶けてしまって薄くなり、アルミの表面がむき出しになってしまう恐れがあります。
継ぎ足し継ぎ足しでお湯を沸かすとアルカリ性が強くなる
昔ストーブにアルミのやかんや雪平鍋でお湯を沸かして加湿していませんでしたか?
蒸発してなくなったら、水を継ぎ足して、また蒸発したら継ぎ足してと繰り返していました。
しかしこれはアルミにダメージを与えていたのです。
沸騰させると水はアルカリ性に傾くのだそう。長時間アルカリ性の水にさらされることで、アルミ鍋の酸化被膜やアルマイト加工を溶かす原因になっていたんですね。
空焚きは酸化被膜やアルマイトがはがれる原因に
アルミと酸化被膜の熱膨張率が異なるため、空焚きをして高温で長時間加熱すると、その膨張率の違いからひびがはいってしまうんです。
そのひびからアルミがむき出しになり、腐食の原因になるのだそう。
金たわし・クレンザーの使用は酸化被膜に傷をつけます
黒ずんでしまった、焦げてしまったからといって、金たわしやクレンザーでガシガシと擦ってしまったら傷がつきます。
当然酸化被膜やアルマイト加工がはがれる原因に。
中性洗剤とスポンジで優しく洗うのがベストです。
アルミ鍋が焦げた時の洗い方-アルカリ性の強い塩素系漂白剤は絶対NG-
もしアルミ鍋が焦げてしまったときは、中性洗剤では落ちません。
かといって金たわしやクレンザーでゴシゴシこするのは鍋を傷めます。
酸素系漂白剤を使って焦げを取る方法
塩素系漂白剤はアルカリ性が強いため、絶対にNGですよ。
やり方は簡単。
50度くらいのお湯を作ってそこに、酸素系漂白剤を入れます。
そのあとスポンジで軽く擦っていくと。焦げが取れていきますよ。
お酢を使って焦げを落とす方法
酸性に弱いアルミ鍋ですが、少々のお酢で焦げを取る方法は有効です。
台所用中性洗剤にお酢を少々混ぜ、焦げた場所がかぶるくらいにお鍋に入れます。
火にかけて熱くなったら火を止め、そのまま放置。しばらくしたら鍋の中の洗剤を捨てて天日干しします。
布なので焦げた場所を擦っていくと焦げが取れていきます。
どっちの方法もやったことないですねー
酸素系漂白剤ってお風呂掃除で黒カビも取れるし、重宝しますね!
黒ずんでしまったアルミ鍋のお手入れ方法は?
前術したように、アルミ鍋って黒ずみが出やすいんですよね。
酸にもアルカリにも弱い…
だけど中性洗剤だけでは黒ずみは綺麗になりません!
黒ずみの原因は酸化被膜がはがれて、アルミが露呈したところに化学反応が起こって黒く変色しているわけですが、黒ずみに関しては人体に有害なものではないので特にそのままでも問題はありません。
しかし、綺麗にしたいですよね!
簡単黒ずみの落とし方
焦げを取る方法でご紹介した酸素系漂白剤とお湯で落とす方法も有効ですが、ここでは食品を使った方法をご紹介したいと思います。
酸性度の高い食品でアルミ鍋の黒ずみを落とす
黒ずみは酸化被膜の一部ですから、これを溶かす酸性度の強い食品を使って落としていきます。
具体的には…
クエン酸、レモン、梅干し、白ワイン、赤ワイン、お酢、りんごなど…
アルミ鍋にこれらの酸性度の強い食品を入れ、水を入れて沸騰させます。
水の量は黒ずみがかぶる程度ですね。
15分ほどに詰めて冷ました後にスポンジなどでこすれば黒ずみが落ちていますよ!
しかし…
この方法で行うと、アルミ鍋を保護するための酸化被膜・アルマイト加工も消えています。
ですので、酸化被膜を作ることも併せて行う必要があります。
これは、前述の方法で焦げを取ったときも同じです。
アルミ鍋の酸化被膜の作り方
酸化被膜は、黒ずみを落とした後だけでなく、アルミ鍋の購入直後(アルマイト加工していないもの)や、焦げを落とした後に作ることをお勧めします。
そうすることで、アルミ鍋を保護して長持ちさせることが出来ますね。
やり方は簡単!!
アルミ鍋に米のとぎ汁(1/2カップ程度)もしくは野菜のくずを入れ、水を鍋の8分目程度まで入れます。そして、沸騰させて10分以上煮立たせます。
お湯を捨てて乾燥させたら酸化被膜完成!
この酸化被膜は、人工的にアルミ鍋に施されているアルマイト加工とことなり持続性や強度はありません。
そのため、定期的にこれを行う必要があります。
まとめ
軽くて扱いやすいアルミ鍋。
すぐに黒ずんでしまうのが欠点でしたが、取り扱い方法やお手入れ方法を理解して
大切にお手入れすれば、長持ちして便利調理アイテムとして活躍しますね!